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王毅外相、中国衰退論に反発 経済の不透明感「中国の次は中国」


 中国の王毅外相(共産党政治局員)は7日、北京で全国人民代表大会(全人代=国会)に合わせた記者会見を開いた。中国経済の先行きに対する不透明感が強まる中、「昨年、中国経済は世界の成長率の3分の1に貢献した。中国のエンジンは依然として強力で、中国の次はやはり『中国』だ」と「衰退論」に反発してみせた。一方で例年言及があった日中関係に関する発言は今年はなかった。

 米中関係については「中国や米国といった大国の衝突や対立がもたらす結果は想像を絶するものだ」と両国関係の安定の重要性を強調。そのうえで「我々は二つの異なる大国が正しく付き合える道を探し出せると信じている」と呼びかけた。一方で対話を進めながらも、米国が半導体の輸出規制など「対中包囲網」を強化している状況に「中国を抑圧することに固執すれば、最終的には自らを傷つけることになる」とくぎを刺した。

 台湾については「『台湾独立』分裂行為が台湾海峡の平和と安定に対する最大の破壊要素だ」と強調。「最大限の誠意を持って平和統一のために努力し続けるが、台湾が祖国から分裂することは決して許さない」と改めて主張した。

 ウクライナとの戦争を続けるロシアと経済面などで関係を深めていることについては「両国民の基本的利益に基づく双方の戦略的選択だ」としたうえで「中露は冷戦時代とは全く異なる大国関係の新たなパラダイムを作り上げた」と誇った。

 また王氏は「少数の大国が国際情勢を左右することを再び許してはならない」と訴え、欧米主導の国際秩序に反対し「世界の多極化」を進めるべきだと主張した。一方で、欧州に対しては「欧州とは根本的な利害対立はなく、強大な欧州は中国にとって長期的な利益だ」と協力を呼びかけた。

 中露主導の枠組みである新興5カ国(BRICS)の拡大については「『グローバルサウス』の集団的台頭と世界の多極化プロセスの加速の表れだ」と指摘した。朝鮮半島情勢については「現在の半島情勢はますます緊張しており、中国はこの状況を望んでいない」と指摘する一方で「北朝鮮の正当な安全保障上の懸念を考慮すべきだ」とも述べた。

日中関係に触れず

 例年は設けられていた日本メディアによる質問の機会が今年はなく、周辺外交に関する質疑で日中韓の協力枠組みの推進が表明された以外、日中関係について触れなかった。【北京・岡崎英遠】

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