フーシ派の商船攻撃で初の死者 2人死亡6人負傷 イエメン沖

　イエメンの親イラン武装組織フーシ派は6日、アデン湾のイエメン沖を航行中の貨物船に対しミサイル攻撃を実施したと発表した。在イエメン英大使館やAP通信などによると、貨物船は攻撃により炎上し、乗組員少なくとも2人が死亡、6人が負傷した。フーシ派による一連の商船への攻撃で死者が出たのは初めてで、周辺地域での緊張が高まりそうだ。

　報道によると、攻撃を受けたのはバルバドス船籍のばら積み貨物船「トゥルー・コンフィデンス」。リベリアの企業が所有し、ギリシャの企業が運航していた。フーシ派は「米国の船舶」を攻撃したと主張したが、運航会社などは米国とは無関係だと説明している。

　貨物船はイエメン南部アデンの約100キロ沖合で攻撃を受け、航行を続けられなくなった。船員20人と武装警備員3人が乗船していたが、生存者は救命ボートで脱出したとみられる。船員にはベトナム人やスリランカ人、インド人などが含まれているという。【カイロ金子淳】