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災害時、ポリ袋でごはんもスープも 摂南大講師がレシピ紹介


 1月の能登半島地震では水道やガスなどのライフラインが広い範囲で途絶え、孤立化した地区もあったことから「備え」の大切さを改めて感じた人も多いだろう。防災意識が高まる中、被災時に役立つポリ袋を使った調理例を、摂南大農学部(大阪府枚方市)の今城安喜子講師がレシピサイト「クックパッド」で公開している。

 耐熱性のポリ袋とカセットコンロ、ガスボンベ、鍋を使って食材に火を通す調理法を紹介。基本となる米の炊き方は、ポリ袋に無洗米または少し洗った米と水(米70グラムに対して100ミリリットルが目安)を入れて30分置き、沸騰させたお湯に入れて25分。火を止めて袋を取り出し、10分蒸らすと完成する。鍋の中で袋が浮かないようにあらかじめ空気を抜いておくことに加え、加熱による膨張を考慮して食材から2センチ程度上の部分を結ぶのがポイントだ。

 利点は他のおかずを同時に調理でき、袋のまま食べれば食器も要らず、鍋の水は再利用できることが挙げられる。今城さんは「災害時でも工夫すれば温かな食事ができる。一度、試しに作ってみて」と話している。

 レシピサイトではトマトジュースを使ったスープや、焼き鳥の缶詰で作った親子丼などを紹介。今城さんは「野菜ジュースは野菜不足を補え、塩味の焼き鳥缶や水煮のサバ缶は料理の味が整いやすい」とすすめる。野菜やソーセージなど冷蔵庫に残る食材も適宜活用していく。

 手洗いなどにも使う水は、1人あたり1日3リットルが必要とされる。「水道水を空気が入らないようペットボトルにめいっぱい入れ、普段の生活で使いながら備蓄するのも一つの方法。冷凍にすれば、夏場は体を冷やすのにも役立つ」と今城さん。食料などの備蓄は少なくとも3日分あると安心といい、カップ麺やレトルトのカレーなども重宝する。ガスボンベは6本程度あると望ましいという。

 栄養教育が専門で災害食を研究している今城さんは、1995年の阪神大震災で被災。「米を買うにも店に行列ができ、思うように物が手に入らなかった」と備蓄の必要性を痛感した。「学校現場で災害時の食事を学ぶ機会が広がればいい」と切に望んでいる。

 レシピは「摂南大学農学部のキッチン」(https://cookpad.com/kitchen/53065279)で、3月末まで公開している。【塩路佳子】

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