米ワシントン・ポスト紙は13日、米疾病対策センター（CDC）が新型コロナウイルスの感染者に5日間の隔離を推奨している現在の指針を大幅に緩和することを検討していると報じた。まだ正式な承認はされていない。CDCは4月にもこの内容を公表し、パブリックコメント（意見公募）を実施するという。
現在の指針では、感染した場合は5日間は自宅などで待機し、症状がなければ隔離を解除することを推奨している。検討中とされる新たな指針では、症状によって隔離期間を自主的に判断できるようにする。薬の力を借りずに少なくとも24時間発熱がなく、症状が軽く改善に向かっていれば、自由に外出できるようにする。同様のルールは、既に西部のカリフォルニア州やオレゴン州で導入されているという。
米国では、コロナ感染時の隔離に関する指針は2021年12月以来更新されていない。一方、コロナに関する国家緊急事態と公衆衛生緊急事態は23年5月に解除され、行動規制は5日間の隔離を除くと原則撤廃されている。ポスト紙は、当局者らが現在の隔離の指針に従っている人はほとんどおらず、より実践的な指針を示す必要性があるという認識を持っているとの声を伝えた。
日本では、23年5月にコロナを感染症法上の「5類」に移行した後は指針を出していない。現在、感染者は「発症翌日から5日間経過し、かつ症状軽快後1日程度が経過するまで」は外出を控えるよう推奨している。【ワシントン西田進一郎】
