秋篠宮家の次女佳子さまは8日佐賀県を訪れ、有田町の有田焼の窯元、今右衛門窯を視察した。工房内を見て回り、伝統製法の説明に感心した様子で熱心に耳を傾けた。佳子さまは日本工芸会の総裁を務めており、福岡市で開催中の「日本伝統工芸展」の視察に合わせて来県した。
8日の視察では人間国宝(重要無形文化財保持者)の十四代今泉今右衛門さんの案内で約1時間、工房内を巡り、有田焼の製造工程などを確認した。原料の粘土に触れて「きめ細かいのですね」と感心した様子。四角い皿の角を削る作業の様子も見学し、職人に「削るのは繊細な作業と感じますが、気をつけられていることは」「滑らかな形にするために工夫されることは」と声を掛けた。
今泉さんによると、視察後に今泉さんらに「いろんな方が丁寧に仕事をされて積み重ねの中で一つの物が生まれるのを見ることができて素晴らしいものを見せていただいた」と謝意を述べたという。【五十嵐隆浩】