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「1人の消防職員として」 神奈川の女性隊員6人、被災地で活動


 「女性も問題なく活動できることがよく分かった」。能登半島地震の救援活動で1月中旬から下旬まで派遣された神奈川県内の女性消防職員6人が被災地から戻り、こう振り返った。当初は女性用のトイレの確保の難しさなどにより、県内からは男性のみが派遣されていた。派遣隊のトップを務めた横浜市消防局の塚原和浩さん(60)は「同性同士ならではの気遣いや心配りで、女性被災者に寄り添える部分もある」と、女性職員が活動する意義を強調した。【岡正勝】

 派遣された6人は、河原結菜さん(26)=横浜市消防局▽石橋明奈さん(34)=川崎市消防局▽上田三輪さん(39)=藤沢市消防局▽立野七津姫さん(36)=逗子市消防本部▽柵木景子さん(36)=座間市消防本部▽尾崎有咲さん(21)=箱根町消防本部。

 6人は「緊急消防援助隊神奈川県大隊」(計274人)として1月19日から5日間、石川県輪島市や能登町に派遣され、防火水槽の破損状況を調べたほか、宿営地の衛生管理や食事の準備など大隊の後方支援にも従事。被災状況や捜索活動の様子もカメラで記録した。

 6人と塚原さんは1月31日に横浜市内で記者会見。河原さんは「男性だから女性だからではなく、1人の消防職員として現場に入った。生々しい災害現場の空気を感じた」と振り返り、石橋さんは「トイレなど男女で分けないといけない部分もあり、行っていいのか不安も多かった。ただ現地の事前準備のおかげで恵まれた環境で活動できた」と語った。

 柵木さんは被災地で活動する地元の消防隊員に触れ、「彼ら自身も被災者であるにも関わらず、救援活動を頑張っていると感じた」。上田さんは「つぶれた家の玄関に正月飾りがあり、時間が止まったままだった」と述べ、突如として「日常」を奪われた市民らに思いをはせた。

 県内の消防から女性職員が被災地に派遣されたのは、静岡県熱海市で2021年に発生した土石流災害以来。県内の消防からは今後も状況に応じて、女性職員が能登半島地震の被災地に派遣される予定だ。

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