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学校側「いじめいけないのか」被害者の親に発言か 第三者委報告書


 山口県光市の県立光高2年だった男子生徒がいじめを受けたとして別の高校に転校した問題で、県教育委員会が設置した第三者委員会のまとめた報告書を受け取った男子生徒と母親が22日、県庁で記者会見した。報告書は8件のいじめを認め、学校の初期対応が「通常ではなかった」と指摘している。

 男子生徒は1年生だった2021年秋ごろから日常的に複数の同級生らから「きもい」「死ね」などと言われたと訴えた。学校の対応が不十分で、いじめが集団的になり長期化。県教委は訴えを受け、22年6月に第三者委を設置。男子生徒は継続的に欠席するようになり、同年7月に転校した。

 報告書では「授業中の発言で他の生徒から笑われた」など8件のいじめが認められたが、男子生徒がいじめを訴えてから同委の調査が始まるまでに半年以上が経過しており「記憶が判然としない関係者」がいたため「調査には限界があった」とした。母親は会見で「息子は記憶を失うほどの絶望の日々を過ごした。学校がいじめの増長を食い止めず、調査も遅れ、悪質ないじめを確認できなかった」と悔しがった。

 さらに、学校側で当初対応にあたったのは校長、担任、学年主任の3人のみで「通常の初期対応ではなかった」とした。また、21年12月中旬から22年4月下旬まで校内のいじめ対策委が開かれず、「場当たり的な対応になっていた可能性がある」とも指摘。当時の校長は母親との電話で「いじめがあったらいけないんですか」という趣旨の発言をしたかもしれないとし、後日、謝罪したという。報告書はいじめ対策の取り組みの中核となる委員会を開かず、全校体制で対応できなかったことが「適切とは言えない言動につながったのではないか」とした。

 会見で男子生徒は「初期対応を反省し、いじめのない学校に変わってほしい」と話した。【柳瀬成一郎】

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