JR東日本が、2024年3月のダイヤ改正で京葉線の日中以外の通勤快速と快速を各駅停車に変更すると発表したことに対し、千葉県の熊谷俊人知事は21日の定例記者会見で「県としては容認できない。今後、JRには強い形で申し入れを行っていきたい」と述べた。
JRによると、ダイヤ改正に伴い、京葉線・東京―蘇我間で午前10時～午後3時台を除くすべての通勤快速と快速を各駅停車に変更する。平日の快速の本数は上下59本から同24本に、土休日が同89本から同47本に減る。JR千葉支社は「新型コロナウイルス禍前と比較しても利用は7・5割程度で、行動様式やライフスタイルの変更に合わせて設定した」などと説明している。
熊谷氏は「JRにもさまざまな考えがあり、ホームの混雑解消などダイヤ改正に良い面もある」とした上で、「（今回の改正で）沿線住民や事業活動などに大きなマイナスがあると認識している」と話した。
また、千葉市の神谷俊一市長も21日の定例記者会見で「遠距離利用者への配慮が全くない極端な対応。市民生活を支える広域交通のあり方として、とても容認できない」と話した。さらに「子育てと仕事を両立させようと、自治体が人口減少にあらがいながらさまざまな施策をやっている。千葉市もそういった対策をしている時に、その根底を揺るがす」と続けた。神谷氏はX（ツイッター）への「房総や千葉市から東京への通勤通学や、幕張新都心へのアクセスなどに相当な影響がある」との投稿に対し、21日時点で400件を超える意見が寄せられたことを明らかにした。【山本佳孝、長沼辰哉】
