トヨタ自動車の子会社のダイハツ工業で車両の安全性を確認する衝突試験で不正があった問題を巡り、ダイハツがほぼ全車種の新車販売を停止する方針を固めたことが関係者への取材で明らかになった。
20日、国土交通省に第三者委員会の調査結果を報告し、記者会見で公表する。これを受け、国交省はダイハツに立ち入り検査するとともに、不正が確認された車種の安全性を自前の検査で確認する方向で検討している。
大手メーカーが全車種の販売を停止し、国交省が検査に入る異例の展開となる。
ダイハツはトヨタの完全子会社で、軽自動車市場で約3割のシェアを握る。2022年度の販売台数は国内60万3238台、世界で計110万2570台。小型車の開発・生産に強みを持ち、トヨタとの共同開発やOEM(相手先ブランドによる受託生産)を手掛けている。【加藤結花】