茨城・笠間の「楽栗filo」 地元産の香り、幾重にも

　年末年始に47都道府県の自慢の「グルメ」を紹介します。古里や旅行先の味をチェックしてみませんか。

　茨城県は、栗の産出額でも日本一を誇る。2020年は17億円で全国シェアの2割。中でも県中央部の笠間（かさま）市は一大産地で、温暖な気候、通気性に優れた火山灰土壌が香り高い栗を育み、地元産の栗スイーツを販売するショップやカフェが並ぶ。

　その一つが、21年9月オープンした「道の駅かさま」にある「楽栗LaKuri（らくり）」（営業時間午前10時～午後6時）だ。使っている栗はすべて笠間市農業公社の自社農園で収穫している。看板メニューの「楽栗filo（フィーロ）」（税込み820円）はイートイン限定で、地元の笠間焼の皿で提供するこだわりぶり。平日は120個、土日祝日は200個が用意され、ほとんど午前中に完売する。

　フィーロはイタリア語で「糸」の意味。マロンペーストを混ぜ合わせた生クリームの上に、糸状にしたマロンペーストを幾重にも重ねている。栗本来の甘みを味わってもらおうと砂糖は控えめで、皿には塩が添えられていて味の変化も楽しめる。