38年ぶりの日本一を決めたプロ野球・阪神タイガース。一夜明けた6日、関西の百貨店やスーパーでは記念セールが始まり、街はお祝いムードに包まれた。
阪神百貨店梅田本店（大阪市北区）では開店前、球団マスコットのトラッキーらが駆けつけて日本一を祝うくす玉を割り、従業員らが球団歌「六甲おろし」を合唱。店には約2000人が行列を作り、午前10時の開店を40分早めた。「38」「1」にちなんだ3800円のカナダ産ボイルズワイガニや1万1000円からのジュエリー2点セットのほか380万円の竜虎の置物などを用意し、ユニホーム姿の従業員が出迎えた。
5日夜は大阪市内の飲食店で歓喜の瞬間を味わい、この日午前5時前から開店を待ったという和歌山県の会社員、庄司昌弘さん（33）は限定パッケージのバウムクーヘンを購入。「生まれてから初めての日本一を見届けられた。今後は優勝を当たり前にしてほしい」と期待した。
大阪府豊中市から長女と訪れた民野美紀さん（60）はタイガースのファンクラブ特典でもらったシャツを着て開店前の列に。「日本一になった瞬間はうれしくて涙が出た。オリックスも強くて、関西対決に燃え上がった。お買い得商品を買えたらいいな」と笑った。
同店が入るビルの壁面には「覇」「日本一」と記された長さ約38メートルの垂れ幕が掲げられた。【井手千夏】
