関空護岸の藻場、自然共生サイトに認定 大阪では他に3カ所選定

　関西国際空港の護岸に広がる藻場が、環境省の「自然共生サイト」に認定された。大阪湾の生物多様性の保全に重要な場所となっていることが評価された。今回、空港として認定されたのは関空だけだった。

　今年運用が始まった自然共生サイトは、民間の取り組みなどで自然が守られている区域が認定される。

　世界初の本格的な海上空港として造られた関空は、人工島の護岸に「緩（かん）傾斜石積（いしづみ）護岸」と呼ばれる工法を採用。ワカメやカジメなどの海藻類が育ち、キジハタやタイなど多種類の魚介類が確認されている。管理する関西エアポートが海藻類の種付けや定期的なモニタリング調査を通して保全に取り組んでおり、現在では大阪湾の藻場の約2割を占める規模となっている。

　府内からは他に、「新梅田シティ　新・里山」（大阪市北区）「新ダイビル堂島の杜」（同）「阪南セブンの海の森」（阪南市）の3カ所が選ばれた。【斉藤朋恵】