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「ほぼ何もせず」月500万の荒稼ぎ、ポケモンカード転売の実態


 日本だけでなく、世界で人気の「ポケモンカード」(ポケカ)。希少価値のあるカードは1000万円超で売買されることもあるが、「転売ヤー」たちのターゲットにもなっている。ポケカの転売をグループでしているという20代男性が取材に応じ、月500万円以上を稼ぐという転売ビジネスの実態を語った。

5年前から「転売ヤー」に

 人気商品を買い、高値で売る――。そんな転売行為を男性が始めたのは、専門学校を中退した2018年ごろ。最初は1人で店に並んで洋服やスニーカーを買い、次第にアルバイト代を出して友人らを使うようになった。

 22年秋からは同世代の男性4人とスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の転売を始めた。日本に比べて端末の市場販売価格が高い南米や中東向けに売ると、3~4カ月間で数億円の利益が出たという。23年からターゲットにしたのがポケカ。「しばらくは安定的に利益が得られそうだ」と考えて「市場」に参入した。

 ポケカの新カードは1~2カ月に1回のペースで発売され、公式ショップのウェブサイトやトレーディングカード(トレカ)専門店などで購入できる。人気商品のため多くの場合は抽選になるが、男性らは大量の偽名アカウントで応募し、新作が出る度にカードセット500個以上を購入。買い取り業者に高値で転売している。「ポケカは大口で買ってくれる中国人バイヤーとかにぶん投げて終わり。ほぼ何もしなくても月500万円以上を稼いだ」と豪語する。稼いだ金は、ハイブランドの洋服やスニーカーにつぎ込んでいるそうだ。

専門家「メーカー側も対策を」

 男性のような転売ヤーによる買い占めについて、元検事の亀井正貴弁護士は、転売行為自体は違法ではないが、架空名義を使った転売目的の購入は詐欺罪に当たる可能性があると指摘する。トレカ専門店やファンからは「本当に欲しい人が買えない」「価格が高騰し、手が届かない」といった批判も寄せられている。京都橘大の牧和生准教授(文化経済学)は「一番の対策は転売品を買わないことだが、手に入りにくい商品ほど消費者の購買意欲を強く刺激してしまう。メーカー側もさまざまな販売方法を試し、有効な方策を探るべきだ」と話している。【古川幸奈、高良駿輔】

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