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中国国防相、動静途絶え2週間以上 「当局の調査対象と米判断」報道


 中国の李尚福国務委員兼国防相(65)が公の場から姿を消して半月が過ぎ、国内外で波紋が広がっている。英紙は、中国当局の調査対象になっていると報道。中国では習近平指導部が3期目に入って以降、外相や人民解放軍ロケット軍幹部らが次々と交代する事態となっており、李国防相についても汚職や情報漏えい疑惑などさまざまな臆測が飛び交っている。

 李国防相は2022年10月に中央軍事委員会委員に昇格。今年3月の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)で国防相と国務委員に就任した。8月29日に北京で開催された「中国アフリカ平和安全フォーラム」での演説が公表されて以降、動静が途絶えている。

 ロイター通信は今月14日、ベトナム政府関係者の話として、李国防相は7、8日にベトナムで国防関係者との会合に出席する予定だったが、数日前に中国側から「健康状態」に問題があると連絡があり延期されたと報道。英紙フィナンシャル・タイムズは14日、複数の米政府関係者の話として、米政府は李国防相が調査対象になり解任されたと判断していると伝えた。

 習指導部の人事を巡っては、7月下旬に秦剛氏が外相を解任されたのに続き、人民解放軍の戦略ミサイル部隊「ロケット軍」の2トップである李玉超司令官と徐忠波政治委員が相次いで交代するなど、異例の動きになっている。

 香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストは7月下旬、李司令官と複数の同軍高官が軍の汚職取り締まり機関の調査対象になっていると報道。香港紙・星島日報も3年前に退役したロケット軍の元副司令官が自殺したと伝えた。ミサイルを含む中国軍の宇宙開発で中心的な役割を担ってきた李国防相もこれら一連の取り締まりで、調査対象として連座した可能性も取り沙汰されている。

 米政府は18年、兵器の開発や調達を担う装備発展部長だった李国防相を制裁対象に指定。中国側は制裁を理由に、今年6月のアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で米国側が打診していた米中国防相会談を拒否している。

 異変が続く中、米国のエマニュエル駐日大使は今月8日、X(ツイッター)への投稿で「習政権の閣僚陣は、今やアガサ・クリスティーの小説『そして誰もいなくなった』の登場人物のようになっている」と投稿していた。【北京・岡崎英遠】

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