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併合宣言のウクライナ4州で露の州議選 実効支配を強化か


 ロシア各地で8~10日に統一地方選があり、政権与党「統一ロシア」の候補が軒並み勝利した。ロシアが2022年9月に併合を宣言したウクライナ東・南部4州でも「州議会選挙」が強行され、同党の勝利が発表された。この4州の一つ、東部ドネツク州の住民からは選挙への複雑な反応が示されている。

 隣国ウクライナで「特別軍事作戦」を続けるロシアは22年9月、東部ドネツク、ルガンスク両州と南部ザポロジエ、ヘルソン両州を自国領に併合すると宣言した。ただし、4州の全域を実効支配しているわけではない。今回、4州の「議会選」では、いずれも統一ロシアが過半数を制したと伝えられている。

 ドネツク州では、毎日新聞の取材協力者が複数の地元住民に聞き取りを試みた。14年から親露派勢力が支配する主要都市ドネツクに住む女性マリーナさん(64)は「選挙管理委員会の委員2人が自宅まで兵士を帯同して来てくれた。その場で投票できたから楽だった」と話す。一方、同市に住む男性エフゲニーさん(38)は「自宅に選管関係者は来なかった。私はこんなイベントに加わりたくないから、来てもらわなくてうれしいぐらいだ」と言い切った。

 ドネツク州に住む男性アンドレイさんによると、投票初日の8日夕方、過去に投票所となってきた近くの学校で警備兵に尋ねたが、いつ投票できるのかも分からなかったという。選挙の実態は不透明な点が多い。

 ロシアは4州での「選挙結果」を基に、この地域の実効支配を強化する狙いとみられる。一方、ウクライナや欧米諸国はロシアによる支配や今回の選挙を認めない立場だ。

 タス通信などによると、ロシアの首都モスクワの市長選では与党候補の現職ソビャーニン市長(65)が再選。隣接するモスクワ州などの知事選でも与党候補が勝利した。ロシアではプーチン大統領の統治が長年続く中、有力な野党政治家ナワリヌイ氏が過激派組織を設立した罪などで実刑判決を受けて収監されるなど、野党組織が弱体化されてきた。統一地方選でも無風に近い選挙が多かったとみられる。【モスクワ大前仁】

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