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通訳付きで600人に重機操縦講習 群馬のメーカー、需要増に対応


 建設現場に欠かせない油圧ショベルやクレーン、フォークリフトなどの操縦に必要な技能講習修了証明書を外国人が取得しやすくしようと、大手建設機械メーカー「加藤製作所」(本社・東京都)が群馬県太田市東新町の教習センターにポルトガル、ベトナム両語の通訳を配置して教習を毎月実施している。外国人材の需要増も背景に、8月は県内外の約20人が資格を取得した。同社が外国人教習を始めた2019年から延べ約600人を、重機を使う各現場に送り出している。【上鵜瀬浄】

 重機を現場で扱うには労働安全衛生法に基づいた修了証が必要で、労働局に登録した機関が学科や技能の教習を担っている。つり上げ荷重5トン以上の大規模なクレーン操縦には免許が必要だが、小規模クレーンや油圧ショベル、フォークリフトは技能講習や特別教育を修了すれば操作可能となることから、建設、土木、物流業界で働くために外国人の教習希望者が増えているという。

 こうした現状に応えるために同社は18年に教習センターを開校した。当初は日本人を主な対象としていたが、19年から英語とともにポルトガル語やベトナム語の通訳を配置。ポルトガル語とベトナム語の受講者は8月末現在で計142人で、22年の1年間の外国出身の受講者数に並んでいる。

 8月31日は油圧ショベルのポルトガル語教習が行われ、ブラジルやボリビア出身の計6人が参加した。通訳は同法や関係法令の説明を訳したほか、実技ではメガホンを持って講師の指導を逐一同時通訳した。受講者は油圧ショベルを実際に操作して、高所の的にアームの先端を正確に付けたり、アスファルトに見立てた鉄板に穴を開けたりした。

 富山県高岡市から参加した日系ブラジル人のウエノ・キヨミさん(54)は「日本に30年以上住んでいる。県内にポルトガル語の教習施設がなかったので来た。資格があると報酬が上がる。他の教習も受けて資格を増やしたい」と意欲的だった。

 教習センター長で同社執行役員の矢野宏幸群馬工場長は「資格者を増やすことは労災の減少につながる。外国人労働者の増加は必至。社会貢献の一環として今後も取り組みたい」と話している。

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