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大人の発達障害、一人で抱え込まないで 都窓口、半年で1100人相談


 東京都の発達障害に関する大人向けの相談窓口「都発達障害者支援センター(おとなTOSCA(トスカ))」=文京区=が開設されて半年が過ぎた。診断を受けられる医療機関や支援制度などに関して既に1000件を超える相談があった。センターは「どこにも相談できずに状況が悪化する場合があるので、まずは一人で抱え込まないでほしい」と呼びかけている。

 センターは2003年に設置され、基本的に18歳未満の子どもを念頭に発達障害の当事者やその家族からの相談に応じてきた。だが、近年は大人からの相談が半数以上を占めるようになったため、都は23年1月、18歳以上が対象の窓口「おとなTOSCA」を新設。従来の窓口は「こどもTOSCA」として運用することになった。

 おとなTOSCAの運営は、都から委託された公益財団法人「神経研究所」で、精神保健福祉士らスタッフ4人が電話相談などに対応している。発達障害の診断を下すことはなく、相談内容に応じてその人が住む地域の医療機関や利用できる福祉サービスを紹介するなどしている。

 都によると、開設から6月末までの半年間に計1119人から相談があった。年齢の内訳は、18~22歳142人▽23~30歳225人▽31~40歳187人▽41~50歳175人▽51歳以上128人▽不明259人――だった。

 内容は「診断や支援を受けられる機関を知りたい」が430件で最も多かった。「現在の生活に関することや、家族ができることを知りたい」403件▽「今後の就労について相談したい」153件▽「利用できる制度を知りたい」113件▽「発達障害かどうかを知りたい」107件――と続いた。

 加藤進昌(のぶまさ)センター長(76)は「小中高では一方的に与えられたカリキュラムがあるのですんなりと過ごせても、大学に進学すると自立を求められるので問題になることが多い。就労してからも似た問題が起きる」と話す。人間関係を築くのが苦手な社員について民間企業から対応策を尋ねられることも少しずつ増えており、本人不在の状況でどう対応すべきかという点が課題になりつつあるという。

 相談は無料で、原則電話で受け付ける。対象は都民や都内に通勤、通学している人。受け付けは平日午前9時~午後5時。問い合わせは同センター(03・6902・2082)。【一宮俊介】

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