ロシアの民間軍事会社「ワグネル」創設者、プリゴジン氏の自家用ジェット機墜落(8月23日)について、ロシア大統領報道官はプーチン政権の関与について「全くのうそだ」と否定。一方、米メディアは「暗殺の可能性」を伝えた。ウクライナ情勢を巡る日本時間26日までの動きをまとめた。【デジタル報道グループ】
ロシアが関与を否定、米メディアは「暗殺の可能性」
ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の創設者、エフゲニー・プリゴジン氏(62)が乗ったとみられる自家用ジェット機の墜落について、ロシアのペスコフ大統領報道官は25日、プーチン政権が関与したとの見方について「全くのうそだ」と否定した。タス通信が伝えた。複数の米メディアによると、米政府はプリゴジン氏は暗殺された可能性があると分析している。【関連記事】ロシア、プーチン政権の関与否定 プリゴジン氏搭乗機の墜落
プリゴジン氏「右腕」も墜落機に同乗か
プリゴジン氏が乗っていたとされ、ロシア西部トベリ州で墜落した自家用ジェット機には、共同創設者の元軍人ドミトリー・ウトキン氏(53)も同乗していた模様だ。搭乗者10人の中には他にもワグネル幹部の名前があり、仮に墜落が事故ではなく暗殺だった場合、重要メンバーの「一掃」が図られた可能性もある。英BBC放送はウトキン氏について、プリゴジン氏の「右腕」として戦闘の指揮・訓練を統括していたと伝えた。【関連記事】墜落機、「ワグネル」の名付け親も同乗か 幹部ら「一掃」の可能性
プリゴジン氏、墜落の数日前に中央アフリカ訪問
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は25日付朝刊で、プリゴジン氏が墜落の数日前に中央アフリカを訪問していたと報じた。アフリカでのワグネルの影響力排除を進めるプーチン露大統領らの動きに対抗して同国を訪れたとみられている。
プリゴジン氏は18日に自家用ジェット機で中央アフリカの首都バンギを訪問し、トゥアデラ大統領と会談した。中央アフリカは反政府武装勢力への対策としてワグネルから兵士の訓練や掃討作戦の支援を受けている。【関連記事】プリゴジン氏、アフリカ利権保持狙いプーチン氏と確執 墜落前