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日本批判なき「異例」の光復節演説 尹大統領「パートナー」強調


 日本の植民地支配からの解放を記念する15日の「光復節」での尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の演説は、歴史問題などで日本への批判が全く無い「異例の演説」(政権関係者)となった。日韓関係が正常軌道に戻っていることを踏まえ、「安保と経済の協力パートナー」として未来志向の関係を前面に打ち出した。

 「私たちの独立運動は、国民が主人である国を、自由と人権、法治が尊重される自由民主主義国家を作るための建国運動だった」。尹氏は演説で「自由」をキーワードとして連発した。

 背景にあるのは、自由や民主主義、人権などを重視する「価値観外交」を基本にする尹氏の姿勢だ。尹氏が演説で、核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮を「全体主義体制と抑圧統治を続け、最悪の貧困と窮乏から抜け出せずにいる」と批判し、韓国の経済発展を自画自賛しながら「自由民主主義は必ず勝利するという信念と確信、そして連帯していく精神がとても大切だ」と述べたのは象徴的だ。

 尹氏は昨年5月の就任以来、同じ民主主義国家として価値観を共有する同盟国・米国や、日本との連携強化で、北朝鮮に強硬に対抗してきた。この日の演説でも、「朝鮮半島と域内で、韓米日の安全保障協力の重要性が日増しに高まっている。圧倒的な力で平和を構築する」と強調。日本を「普遍的な価値を共有し、共通の利益を追求するパートナー」と位置づけた。さらに在日米軍基地が「後方基地」の役割を果たすことで、「北朝鮮による南侵(韓国侵攻)への最大の抑止要因になっている」と評価した。

 18日には、米国の首都ワシントン郊外の大統領山荘キャンプデービッドで日米韓首脳会談が開催される。韓国政府関係者は「尹氏は、日米韓3カ国の協力関係を日米豪とインドの協力枠組みである『クアッド』に並ぶものへ格上げし、歴史的な会談にしたいと考えている」と解説する。

 一方、尹氏は「共産全体主義勢力は、民主主義の運動家や人権活動家などに偽装し、虚偽の扇動や卑しい工作をしてきた。決してだまされたり、屈服したりしてはならない」とも強調した。来年春に総選挙を控える中、市民運動出身者が多く、尹政権との対決色を強める進歩系の最大野党「共に民主党」などを暗にけん制したとみられる。【ソウル坂口裕彦】

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