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ロシア「クリミア周辺の海峡で民間タンカー攻撃受けた」 報復示唆


 ロシア政府は5日、実効支配を続けるウクライナ南部クリミアと自国南部に挟まれた「ケルチ海峡」で、民間のタンカーが無人小型船(水上ドローン)によって攻撃されたと発表した。クリミアと周辺のロシア領では7月半ば以降、ウクライナ軍による攻撃が続く一方で、ロシアも報復を名目にしてウクライナ領を攻撃している。

 ロシア連邦海洋河川運輸庁は、ケルチ海峡南方を航行していたタンカー「SIG」が5日未明、ドローン攻撃を受け、機関室に穴が開いたことを明かした。ロイター通信はSIGがシリアに駐留するロシア軍向けの石油を運搬していたと報道。死傷者は出ていないという。

 クリミア当局によると、攻撃の影響を受け、同地とロシア南部を結ぶ「クリミア大橋」の通行やケルチ海峡を行き来するフェリーの運航が一時見合わされた。

 クリミアの対岸にあるロシア南部クラスノダール地方のノボロシースクの港でも4日未明、ロシア軍の揚陸艦が水上ドローンによって攻撃されて、一部が損壊した。ロシア国防省はウクライナ軍による攻撃だと断定している。

 クリミア大橋は、ロシアによる同地の実効支配を象徴するインフラとみなされてきたが、2022年秋以降は攻撃の標的になっている。7月17日にも爆発が起こり、車道が大きく損壊し、近くにいた親子3人が死傷。ロシア政府はウクライナ軍による水上ドローン攻撃が爆発を引き起こしたと非難している。

 クリミアではウクライナ軍による無人機(ドローン)攻撃も度々、伝えられている。7月22、24両日にはロシア軍が利用する弾薬庫もドローン攻撃の標的となり、直後から交通網の混乱が起きていた。

 ロシア南部とクリミアを陸続きでつなぐ地域も狙われている模様だ。ロシアのロストフ州西部タガンログでは7月28日、ウクライナ軍が発射したミサイルがカフェなどを襲い、9人が負傷したと発表された。

 一方でロシア軍も7月下旬以降、ウクライナ南部オデッサやルーマニアとの国境周辺地域に空爆やドローン攻撃を仕掛けてきた。プーチン露大統領は7月29日、クリミア大橋が爆破されたことへの報復だったと主張した。

 今回は民間タンカーが襲われたことを受け、ロシアの安全保障会議の副議長を務めるメドベージェフ前大統領は今月5日、通信アプリ「テレグラム」への投稿で、ロシア軍がこの後もウクライナ領南部を攻撃する可能性に言及。ロシア外務省のザハロワ情報局長も「野蛮な行為は正当化されず、対応しないわけがない」と報復の意向をにじませている。【モスクワ大前仁】

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