ロシア「首都近郊でウクライナ軍のドローンを迎撃」 相次ぐ攻撃

　ロシア国防省は28日、ウクライナ軍の無人機（ドローン）を首都モスクワの近郊で迎撃したと発表した。モスクワ市内では24日に建物の損壊が伝えられるなど、ウクライナ側のドローンによるとされる攻撃が相次ぎ、徐々に脅威が高まっている模様だ。

　露国防省は、ウクライナ軍が28日未明にモスクワ州にドローン攻撃を仕掛けてきたが、対空防衛兵器によって迎撃し、被害を出さなかったと説明した。詳しい場所や飛来したドローンの数には言及していない。

　タス通信によると、今月24日に起きた攻撃では、モスクワ市南部にあるオフィスビルにドローンが突っ込み、爆発などの被害を起こした。これまで、5月初旬に市中心部の大統領府がドローン攻撃の標的にされたほか、同月末には市内とモスクワ州が同時多発的に攻撃されている。

　現状では、モスクワや周辺の住民の間でドローン攻撃を過度に恐れる風潮は広がっていないが、一部市民が迎撃用の機器を購入する動きも伝えられている。【モスクワ大前仁】