覚醒剤23キロ密輸か、32歳起訴 成田空港で過去4番目の押収量

　覚醒剤23・92キロ（末端価格14億8800万円相当）を隠し持って成田空港着の航空機で密輸したとして、千葉地検は21日、香港籍のコンビニエンスストア従業員、蔡倩儀容疑者（32）を覚醒剤取締法違反（営利目的輸入）の罪などで起訴した。東京税関成田税関支署によると、成田空港で旅客の手荷物から押収した量としては過去4番目という。

　起訴状などによると、蔡被告は覚醒剤をスーツケース2個に入れて機内に持ち込み、カナダ・バンクーバー発の旅客機で7月1日に成田に到着して密輸したとしている。

　税関や千葉県警によると、覚醒剤をビニール袋24袋に分け、黒の粘着テープで巻いていた。蔡被告は「知人の男性から現地の空港でスーツケースを渡された。税関の検査で覚醒剤が入っていたことを初めて知った」と容疑を否認しているという。

　税関によると、成田が開港した1978年以来、旅客の手荷物での覚醒剤の押収量で最も多かったのは2019年2月の29・94キロ。【中村宰和】