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「早く復旧工事を」 住民怒りと不安 川が2度決壊し説明会 静岡


 台風2号や前線の影響による大雨で堤防が決壊した敷地川(静岡県磐田市)の災害復旧について、県は16日夜、磐田市の豊岡東交流センターで説明会を開いた。昨年の台風15号で決壊した箇所が、今回再び決壊した。住民からは「とにかく本格復旧工事を早くやってほしい」「応急工事はこれで本当に大丈夫なのか」など県への注文が相次いだ。【山田英之】

 説明会は地元・豊岡東地区の6自治会の役員らを対象に開かれた。住民を代表して、豊岡東地域づくり協議会の佐野健夫会長は「2度にわたる悲惨な状況に、言葉にならないくらい胸に迫るものがあった。同じ場所が決壊し、多くの人が被災してつらい思いをしている」と語り、県に災害の原因や復旧工事の進め方に関して具体的な説明を求めた。

 工事を担当する県袋井土木事務所の榊原正彦所長は「敷地川の2度目の決壊による浸水被害に心からお見舞い申し上げます。県として(昨年の浸水被害からの)本格復旧に向けて準備していたが、このようなことになってしまい痛恨の極み」と述べた。

 市によると、台風2号に伴う大雨で、市内で1人が死亡、床上浸水18棟、床下浸水25棟の被害があった。

 説明会で県は応急復旧工事を今月末ごろに終える方針を示した。大型土のうは既に設置を終えた。仮の堤防が決壊しないように鋼鉄の板の設置を15日から始めた。今後、大型土のうを安定させるため、河床を掘ってコンクリート製ブロックで固める。また、川沿いに新たにカメラを付けて、住民が画像を確認できるようにする。

 昨年の台風15号で被災した後、県は大型土のうによる仮堤防を整備。今年10月中旬から河川内の工事に着手する予定だった。今回の決壊原因について県は、地元の雨量観測所で1日当たりの雨量が観測史上最高の379ミリを記録▽堤防決壊前に1時間40ミリ以上の雨が3時間降り続いた▽大雨による川の水位上昇や強い水流で大型土のうが沈下▽土がむき出しになった堤防が水流で削られて決壊した――と説明した。

 県の説明に対して、敷上区自治会の山口智哉班長は「大雨の当日、県は何をしていたのか。責任はないと考えているのか。住民は堤防が切れるのを待つだけなのか」と迫った。

 別の男性は「これから台風シーズンになり、線状降水帯がまた発生しても不思議ではない。土のうを積んでいるが、応急対応はこれしかないのか。大丈夫なのか」と県の対応に疑問を投げかけた。

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