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届いた段ボールに大量の書類 安倍氏銃撃事件、公判前整理手続き中止


 安倍晋三元首相(当時67歳)が奈良市で銃撃され死亡した事件で、奈良地裁は12日、この日午後に予定されていた山上徹也被告(42)=殺人罪などで起訴=の第1回公判前整理手続きの期日を取り消した。午前中に不審な段ボール箱が地裁に届いたことから、搬出処理や安全確認を進めたことが影響した。手続きには山上被告も出席する見通しだった。新たな期日は未定という。

 捜査関係者によると、段ボール箱(縦約33センチ、横約28センチ、高さ約26センチ)は山上被告の公判を担当する部署宛てだったことが判明した。差出人の欄には東京都内の住所のほか、男性とみられる名前が記載されていたという。奈良県警が詳しく調べた結果、内部には大量の書類が入っており、危険性はないと確認された。

 この日、地裁は庁舎の出入りを正面玄関だけに制限し、金属探知機による手荷物検査を実施していた。午前11時15分ごろ、地裁職員が粘着テープで梱包(こんぽう)された段ボール箱を探知機で調べたところ、金属反応があったという。

 地裁は中身が危険物の可能性もあるとみて県警に通報。正午過ぎから約2時間にわたり、来庁者や職員全員を建物の外に避難させた。通報を受けて出動した県警の爆発物処理班が特殊車両を使って箱を回収し、奈良市内のグラウンドに移動させて危険性の有無などを調べていた。

 山上被告の公判は裁判員裁判で実施される予定。公判前に争点や日程などを協議する手続きはこの日午後3時から始まり、地裁の担当裁判官と奈良地検、弁護側の3者が顔をそろえ、山上被告も出席して実施される見通しだった。

 山上被告は2022年7月8日午前11時半ごろ、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で、参院選の応援演説中だった安倍氏を背後から手製の銃で銃撃して殺害したとされる。起訴前には事件当時の精神状態などを調べる鑑定留置が約5カ月半にわたって実施され、地検は山上被告に刑事責任能力があると判断した。

 公判前整理手続きの期日取り消しを受け、山上被告の弁護団は「遺憾だ。平穏な状況下で手続きが進むことを強く望んでいる」とのコメントを出した。【川畑岳志、木谷郁佳】

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