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ウクライナのダム決壊で安保理緊急会合 非難の応酬、影響深刻


 国連安全保障理事会は6日(日本時間7日午前)、ウクライナ南部ヘルソン州にあるカホフカ水力発電所のダム決壊を受けた緊急会合を開いた。ウクライナ、ロシア双方が相手側の攻撃だと主張する中、欧米は「ロシアの侵攻がもたらした結果」だとしてロシアの責任を追及。ロシアはウクライナによる「考えられない犯罪」だとして非難の応酬を繰り広げた。

 緊急会合は、ロシアとウクライナ双方が開催を要請した。

 会合冒頭、国連のグリフィス事務次長(人道問題担当)は、今回のダム決壊を「ロシアのウクライナ侵攻が始まって以降、民間インフラの最も重大な被害の一つだ」と指摘。下流地域で暮らす少なくとも1万6000人に飲料水や医療などの緊急支援が必要だと述べたほか、ウクライナ南部のロシア支配地域にも被害が出ている可能性があるとした。

 米国のウッド国連次席大使は、決壊の直接の原因には触れず「この戦争を始めたのはロシアであり、ウクライナのこの地域を占領したのもロシアであり、ダムを不法占拠したのもロシア軍だ」と糾弾。流域の農地への長期的影響を懸念し、「食糧生産がさらに混乱し、世界の食糧安全保障に影響を及ぼす」との見方を示した。

 一方、ウクライナによる攻撃を主張するロシアのネベンジャ国連大使は、地域の農業と生態系に甚大な影響を与える「考えられない犯罪」だと主張。ロシアに責任を帰すのは「偽情報キャンペーン」だとし、ウクライナに「武器を大量に送り込む」西側にダム決壊の遠因があるとした。

 英国のカリウキ国連次席大使は、メディア向けの声明で、情報機関が調査を進めているとしつつ、「ロシアは過去に(被害を自作自演する)偽旗作戦を使っており、今後もそのようなことは起きうるとみている」とした。

 会合に先立ち、グテレス事務総長は6日、記者団にダム破壊に至った状況は分からないとしながらも、「一つだけはっきりしているのは、これもロシアのウクライナ侵攻による壊滅的な結果であることだ」と言明。「安全で確実な人道的なアクセスを緊急に求める」と訴えた。【ニューヨーク八田浩輔】

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