栃木県警は24日、特殊詐欺の被害未然防止に貢献したとして、2022年に結成された「サギ・撃隊」に感謝状を贈った。隊員の磯敏光さん(73)と伊藤二男さん(68)が県警の高木克尚生活安全部長から感謝状を受け取り、磯さんは「被害防止に一役買えてうれしい。今後も、一件でも多く被害をなくしていきたい」と意気込んだ。
「サギ・撃隊」は、県警が民間委託し、2022年に北関東綜合警備保障(宇都宮市)の社員8人で結成された。県警によると、昨年10月から活動を始め、これまでに4343軒を訪問して特殊詐欺の未然防止活動を行ってきた。今年4月、真岡市で70代の女性が詐欺の電話を取った際、事前に隊員から「特殊詐欺事件で警察が押収した名簿に載っている」と注意されていたことを思い出し、だまされずに済んだケースがあったという。
生活安全企画課によると、今年4月末までに県内で発生した特殊詐欺の件数は34件で、前年の同時期と比べ18件減少した。生活安全部の林光孝総括参事官は「隊員の方々の力がじわっと出てきて減少に向かっている。この効果をもっと大きくしていきたい」と力を込めた。【今里茉莉奈】