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右腕切断の佐野慈紀氏、左投げで「ピッカリ投法」復活!腰の感染症で入院中も外出許可得て挑戦


元プロ野球選手の佐野慈紀氏が、「くら寿司トーナメント2024」の開会式で始球式を行いました。佐野氏は右腕を糖尿病により切断しましたが、左手を使用して「ピッカリ投法」を復活させました。彼は大会のシニアディレクターとして車いすで登場し、金色の特注グラブを使用して左投げで挑戦しました。佐野氏はスポーツ界で新たな挑戦と復活を示しています。入院中の彼は外出許可を得て、今回は特別な場での始球式に臨みました。

くら寿司カップ 始球式で左投げのぴっかり投法を披露する佐野慈紀氏(撮影・滝沢徹郎)

近鉄や中日などで活躍した右腕で、糖尿病による感染症で右腕を切断した佐野慈紀氏(56)が21日、神宮での少年野球「くら寿司トーナメント2024 18thポップアスリートカップ」開会式に出席し、利き手と逆の左投げで始球式に挑戦した。同氏は同大会のシニアディレクターを務めている。

持ちネタの「ピッカリ投法」が有名な佐野氏は車いすに乗り、上半身にユニホームを着用。キャップを被って登場した。左手にはこの日のために新調した、金色に「かがや毛」と黒白で刺しゅうされたグラブを手にしていた。マウンドの手前から左手を大きく振りかぶりキャップを落とすと、投球はワンバウンドでキャッチャーのミットへ。サウスポーで「ピッカリ投法」を復活させた。グラブは右脇に挟む形で使用した。

糖尿病を患っていた佐野氏は、23年4月に「重症下肢虚血」の診断を受け、1年以上に及ぶ入院生活がスタート。右足中指など足指を切断し、1月には「心臓弁膜症」も発覚。5月1日に野球人生を共にしてきた右腕を切断した。6月に「心臓弁膜症」の手術を受けることも明かし、8月には退院を報告していた。

11月に佐野氏は左投げの練習を開始。現在は腰の感染症で再入院していることを自身のブログでつづっていたが、この日は外出許可を得て始球式に挑戦した。

◆佐野慈紀(さの・しげき)1968年(昭43)4月30日生まれ、愛媛県出身。松山商から近大工学部を経て、90年ドラフト3位で近鉄入団。99年オフに中日へ移籍も00年終了後に自由契約となり、米独立リーグなどで2年間プレー。03年にオリックスにテスト入団し、2試合に登板した。現役時代は175センチ、87キロ。右投げ右打ち。

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