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命のありか知らせる光 ダイビング点が開発「海や川で必需品に」


 海に転落し、行方不明になった人の捜索。特に夜間は難航を極める。そんな時、転落した人の居場所を光で周囲に知らせるグッズを和歌山県串本町・大島のダイビングショップ「南紀大島DIVE ISLAND(ダイブ アイランド)」を営む山崎正紀さん(59)が商品化した。「ダイビングや釣りなど、海や川でレジャーを楽しむ人たちの必携道具として普及させたい」と話す。【松田学】

 全長10センチで、ライフジャケットに装着する。緑色のLEDライトが内蔵されており、底にある接点に水が触れると自動的に点滅し、自らの位置を知らせることができる。着水した状態で約300時間は作動し、水深約60メートルの耐水性能がある。また、約200メートル離れた場所からも見え、夜間だけでなく、昼間の視認性もある。

 元々ナイトダイビング用に同種の商品はあった。ただ、光が点滅するタイプは「潜水中に目がチカチカする」といった理由からほとんど需要が無かった。潜水士の資格を持ち、串本近海で行方不明になった人の捜索や水の事故で亡くなった人を引き揚げる活動もする山崎さんは、夜間、真っ暗な海での作業に限界を感じることがしばしばあった。そんな時、「この商品は救助補助具として転用できるかも」と思い立った。

 情報交換や交流の場を持つなどして日ごろからダイバーと釣り人をつなぐことにも取り組んでおり、海を利用する多くの人たちから使い勝手を直接聞いて実験を繰り返した。思い立ってから足かけ5年、2023年3月にようやく商品を完成させ、「バディフラッシュ」(相棒の光)と名付けた。4月には、その実用性を認めた那智勝浦町の観光船を運航する会社に90個を初納品した。

 大島で生まれ育ち、ダイバー歴は約40年という山崎さん。「ダイビングの世界に何か足跡を残したかった。夜の海面は光が全く無い。しかし、光があれば遭難してもパニックを起こさず救助を待てる。生きる希望につながる」と力を込める。

 1個3300円。同ショップ(0735・65・0258)や自社のウェブショップサイト「ダイブアイランドストア」で販売している。

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