奈良県御所(ごせ)市議の小松久展(ひさのぶ)被告(70)=加重収賄罪で起訴=に火葬場の新設工事を巡る受注調整の謝礼で現金7500万円を渡したとして、贈賄罪に問われた建設会社の元会長と元社長の公判が9日、大阪地裁で結審した。検察側は元会長に懲役3年、元社長に懲役2年6月を求刑し、弁護側は反省しているとして寛大な処分を求めた。判決は6月12日。
贈賄側の2人は、建設会社「ゴセケン」(御所市室)元会長の西本登美雄被告(73)と元社長の中本喜則被告(57)。ゴセケンを代表とする企業グループが調整を経て火葬場工事を受注することになった見返りに2021年、小松市議に7500万円の賄賂を渡したとして起訴された。検察側は論告で「市議の職務の公正さに対する社会の信頼を害した。賄賂の原資を捻出するために裏金を作るなど計画的だ」と非難した。【古川幸奈、高良駿輔】