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混乱ぶりも「全て残す」 新型コロナの記録、後世に 静岡・三島


 スペイン風邪以来約100年ぶりのパンデミック(世界的大流行)とも言われる新型コロナウイルス。その対応に追われた約3年間の記録を教訓として後世に伝えようと、静岡県三島市と三島市医師会が80ページに及ぶ報告書「新型コロナウイルス感染症と予防接種への対応」を共同でまとめた。「三島モデル」や「ドライブスルー」など独自の接種の仕組みを生み出した市医師会の吉冨雄治会長は「人類の歴史は感染症との闘いの歴史。今後も感染症が起きる可能性がある。何十年後かの人が『昔の人はどう対応したかな?』と報告書をひもといてもらえれば意味がある」と意義を語った。

独自の工夫こらした「三島モデル」

 暗闇の中の手探り状態で始まった新型コロナ対策だった。「何も政府は言ってくれない。どうしていいか分からない。二転三転、右往左往どころではなかった」。吉冨会長は3年前を振り返る。そんな中、三島市は(1)接種を受ける人が座ったままで医師や看護師が移動してワクチン接種する「三島モデル接種」(2)車内で座ったまま接種が受けられる「ドライブスルー接種」など接種方式で独自の工夫をこらし、高い評価も得た。

 混乱ぶりも対応も全て残すのが報告書の狙いだ。医師会側が医療的観点から、市側が接種態勢の経過と課題などについてそれぞれ記述した。「三島モデル」の集団接種会場となった小学校体育館のレイアウト図や写真、「ドライブスルー」の人員配置や会場図も掲載した。次のパンデミックに遭遇した子孫が実践的に使える内容にした。報告書は三島市ホームページからダウンロードできる。

 医師会から報告を受けた豊岡武士市長は「未曽有のパンデミックだが、市内での爆発的感染や経済的破綻が起きなかったのは医師会はじめ市民の協力があってこそ。しっかりと記録を後世に残したい」と話した。【石川宏】

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