ロシア西部の州で連日の爆発と列車脱線 人的被害はなし

　ウクライナに隣接するロシア西部ブリャンスク州の鉄道路線で2日、爆発が起こり、走行中の貨物列車が脱線した。人的被害は出ていないが、鉄道会社は意図的に起こされた脱線と見て調査を開始した。同州では1日にも爆発で貨物列車が脱線している。

　国営ロシア鉄道は2日夜、同州東部の線路上で「違法な妨害行為」が起こり、機関車と連結していた約20両の貨物車両が脱線したと発表した。独立系メディア「ショット」は捜査当局の話として、線路上で爆発が3回起きたと報道。通信アプリ「テレグラム」には、脱線した貨物列車が炎上している画像が投稿されている。

　ロイター通信によると、同州では1日にも線路で爆発が起こり、貨物列車が脱線していた。3月には武装集団がウクライナから国境を越えて州西部の村を襲撃。直後にロシアからウクライナに移住した極右活動家が率いる組織が犯行声明を出すなど、不穏な事態が相次いでいる。【モスクワ大前仁】