ポーランド、ロシア大使館敷地内の学校を差し押さえ 対立激化必至

　ポーランド警察当局は4月29日、首都ワルシャワにあるロシア大使館敷地内でロシア人学校として使われている建物を差し押さえた。ロシアがウクライナへの「特別軍事作戦」を始めたことにより、ポーランドとの関係は悪化していたが、今回の件を受け、対立が激化するのは必至だ。

　ロイター通信によると、ポーランド外務省の報道関係者は差し押さえた物件について、過去にロシアにより違法占拠されていたため取り戻したと主張している。

　一方、ロシア外務省は29日の声明で、ポーランドの行動が外交官の権利を保護した規定に違反していると指摘。ロシアの捜査委員会も通信アプリ「テレグラム」への投稿で、今回の件について捜査を進める方針を表明した。今後の展開次第では、ロシア当局が自国にあるポーランドの資産に対し、対抗措置をとる可能性も出てきそうだ。【モスクワ大前仁】