維新が大阪市議選で初の過半数獲得 次期衆院選で公明と対峙か

　9日投開票された大阪市議選（定数81）で、地域政党・大阪維新の会が単独過半数の議席を獲得した。議会運営で維新に協力する公明党の影響力が弱まるのは必至で、次期衆院選の構図に波及する可能性がある。

　市議選での単独過半数は、1959年（当時の定数78）の自民党（42人）以来。市議会は今回から定数が2減っていた。

　維新は2011年から大阪府知事と大阪市長のポストを握る。府議会でも半数を超える議席を持つが、市議会では最大会派であるものの一度も過半数に届いたことがなかった。

　今回は過去最多となる50人（前回43人）の公認候補を擁立。過半数を奪えなければ吉村洋文氏が党代表を辞任すると表明し、トップの進退を懸けて臨んだ。

　維新はこれまで、市議会第2会派の公明の協力を得て議会運営をしてきた。その見返りに、公明が議席を持つ衆院大阪・兵庫の6小選挙区で候補擁立を見送ってきた経緯がある。維新が単独過半数となったことでこうした配慮が不要になり、次期衆院選で日本維新の会の候補が立つ可能性がある。【野田樹】