太陽光発電事業に絡み取引先から預かった約4億2000万円を着服したとして、東京地検特捜部は7日、コンサルティング会社「トライベイキャピタル」（東京都千代田区）代表の三浦清志容疑者（43）を業務上横領容疑で逮捕した。三浦容疑者は国際政治学者の三浦瑠麗氏の夫。トライベイ社は再生可能エネルギー事業などの投資事業を行っている。三浦容疑者は同日、弁護人を通じて「無罪を主張する」とのコメントを公表した。
逮捕容疑は、2019年10月4日から同月24日までの間に、トライベイ社の債務の弁済に充てる目的で3回にわたり、三浦容疑者が関係する合同会社から約4億2000万円をトライベイ社に送金させたとしている。
三浦容疑者は、コメントで「再生可能エネルギープロジェクトの開発というリスクの高い業界にあって、当初予定された利益を生み出せなかった点について、反省すべき点はありますが、私は業務上横領に当たるような罪を犯したことは決してありません」とした。
関係者によると、トライベイ社は14年7月設立。三浦容疑者は外務省や投資会社勤務を経て同社に参画した。東京地検特捜部は今年1月中旬にトライベイ社や三浦容疑者の関係先を家宅捜索していた。
瑠麗氏は1月20日に自身が代表を務めるシンクタンクのホームページで「私としては夫の会社経営には関与していないが、捜査に全面的に協力する所存です。夫を支えながら推移を見守りたい」とコメントしていた。【二村祐士朗】
