空調工事業者を告発＝法人税など７３００万円脱税容疑―東京国税局

　空調設備工事などを請け負っている「大森組」（東京都板橋区）が、取引先に外注したように装うなどして計約７３００万円を脱税したとして、東京国税局査察部が同社と創業者の大森克典前代表（５１）＝豊島区＝を法人税法違反などの容疑で東京地検に告発したことが関係者への取材で分かった。 　関係者によると、大森前代表は同業他社に虚偽の請求書を作成させ、架空外注費を計上するなどの方法で会社の所得を圧縮。２０２１年５月期までの３期で法人税など約５２００万円を免れた疑いが持たれている。２１年５月までの３年間に消費税など約２１００万円も脱税したとみられている。 　脱税で得た資金は大森前代表が株式投資などに充てていたという。前代表や実母の自宅金庫からはそれぞれ数千万円の現金が見つかった。 　同査察部の税務調査を受け、大森前代表は大森組代表取締役を退任。同社は取材に対し、「既に追加納税を済ませた上で、経営体制を刷新して再発防止に努めている」とコメントした。　（了）【時事通信社】