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対中「現状維持」焦点に=台湾総統選まで1年―民進・頼氏に懸念材料も


 【台北時事】2024年1月に予定される台湾総統選まで1年に迫った。与党・民進党は主席(党首)就任が確実な頼清徳副総統を総統選の最有力候補に、準備を本格化させる見通し。最大野党・国民党は先の統一地方選で大勝し、政権奪還に勢いづいている。「一つの中国」原則を認めない民進党と、対中融和路線の国民党。蔡英文総統が掲げてきた「現状維持」の行方が、最大の焦点となる。  ◇与党失速  民進党は昨年の統一地方選で、22県市の首長ポストを7から5に減らす大敗を喫した。予想を上回る敗北に、党関係者は「総統選はこれまでになく厳しい戦いになる」と危機感を募らせる。  民進党では統一地方選に絡み、公認候補の修士論文盗用問題など不祥事が相次ぎ発覚。新型コロナウイルスの流行や物価高も影響し、選挙結果を受けて党首を引責辞任した蔡氏の12月の支持率は37.5%と、地方選前の10月の前回調査から13.7ポイントも下落した。  今月15日の党首選では頼氏以外に立候補者がおらず、当選は確実。党の対中政策に共感を寄せてきた若年層の離反が指摘される中、頼氏にとって支持基盤を固め直せるかどうかが総統選へ向けた最初の試金石だ。頼氏は昨年末の政見報告会で、「民主主義のために戦う党の使命を失うことはできない」と述べ、中国の強権体制に毅然(きぜん)と対応する考えを強調した。  一方、かつて「台湾独立派」を公言していた頼氏に対しては、党内でも「中台関係が一層不安定化する恐れがある」(党関係者)との警戒感が根強い。そのため頼氏が党首に就任しても、総統候補選出は一筋縄ではいかない可能性もある。  ◇国民党は動き活発  対する国民党でも、総統選への動きが活発化している。地方選で圧勝した新北市長の侯友宜氏、世界的企業・鴻海(ホンハイ)精密工業創業者の郭台銘氏、現職の朱立倫主席(党首)らの名前が挙がる。  国民党の課題は、強い親中イメージの払拭(ふっしょく)だ。中国が強硬姿勢を示せば台湾の人々は反発を強め、対中融和路線の国民党を敬遠する傾向がある。前回選挙では、民主派が弾圧された香港情勢の余波で、当初劣勢だった蔡氏に党派を超えた支持が集まった。  蔡政権の対中「現状維持」路線は広く受け入れられ、連続2期の長期政権につながった。経済成長を達成しつつある台湾の人々の安定志向にどう応えるのかが、総統選のかぎを握りそうだ。 【時事通信社】 〔写真説明〕台湾の蔡英文総統(左)と頼清徳副総統=2022年10月10日、台北(AFP時事) 〔写真説明〕侯友宜氏=2022年11月、台湾・新北市(AFP時事) 〔写真説明〕台湾の最大野党・国民党の朱立倫主席(党首)=2016年1月、台北(EPA時事) 〔写真説明〕鴻海(ホンハイ)精密工業創業者の郭台銘氏=2019年6月、台北(EPA時事)
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