中国主席、サウジ皇太子が出迎え＝米国をけん制、関係強化へ

　【カイロ時事】中国の習近平国家主席は８日、訪問先のサウジアラビアの首都リヤドで歓迎式典に出席した。９月にサルマン国王から首相職を移譲され、事実上の最高権力者として国政を取り仕切るムハンマド皇太子が出迎え、習氏と握手を交わした。皇太子は、７月にサウジを訪れたバイデン米大統領とは握手せずに拳を突き合わせるあいさつのみで済ませており、関係がぎくしゃくするバイデン氏との違いを際立たせる形となった。 　習氏は７日にサウジ入りし、１０日まで滞在。ムハンマド皇太子やサルマン国王との会談のほか、湾岸協力会議（ＧＣＣ）やアラブ諸国との首脳会議にも参加する。 　ＡＦＰ通信などによると、習氏の訪問に合わせ、中国とサウジは約１１００億サウジリヤル（約４兆円）規模の協定を結ぶ見通し。中東での影響力拡大を模索する中国は、人権問題やエネルギー供給で米国と隔たりのあるサウジとの関係を深める狙いだ。　【時事通信社】 〔写真説明〕８日、リヤドで、歓迎式典に臨む中国の習近平国家主席（左）とサウジアラビアのムハンマド皇太子（ロイター時事） 〔写真説明〕８日、リヤドで会談に臨むサウジアラビアのムハンマド皇太子（右）と中国の習近平国家主席（ＡＦＰ時事）