空自、福井でＰＡＣ３展開訓練＝地対空誘導弾、日本海側で初

　航空自衛隊は２８日、福井県おおい町の長井浜海水浴場で、弾道ミサイルを迎撃する地対空誘導弾パトリオット（ＰＡＣ３）の機動展開訓練を実施した。空自は対ミサイル防衛能力向上のため、自衛隊施設以外の場所にＰＡＣ３を展開させる訓練を実施しているが、日本海側では初めて。 　福井県には全国最多となる１５基の原発があり、おおい町には関西電力大飯原発がある。同県の杉本達治知事は１０月、原子力施設への武力攻撃に対し、万全の措置を講じるよう国に要望していた。　 　ＰＡＣ３はミサイル発射機やレーダーなどを積んだ複数の車両で構成。イージス艦などが弾道ミサイルを撃ち漏らした場合に、地上付近で破壊する最終段階の防御を担う。この日は空自饗庭野分屯基地（滋賀県高島市）から部隊を移動させ、射撃態勢を整えるまでの手順を確認した。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕福井県おおい町で展開訓練を実施した航空自衛隊の地対空誘導弾パトリオット（ＰＡＣ３）（左）＝２８日（航空自衛隊提供）