米商業衛星も「報復の標的」＝ウクライナ支援に警告―ロシア

　ロシア外務省のウォロンツォフ不拡散・軍備管理局次長は、ウクライナが米国の商業衛星などの支援を受けてロシア軍に反撃していることを「極めて危険な傾向」と断じ、軍事衛星でなくても「正当な報復の標的となる可能性がある」と警告した。ロイター通信が２７日、国連総会第１委員会（軍縮）での発言を伝えた。 　ロシアは宇宙の平和利用を掲げながらも、衛星攻撃兵器を開発中と指摘され、近年実験を繰り返している。ウォロンツォフ氏は、標的となり得る商業衛星や報復の手段には触れていない。 　ウクライナに対しては、米実業家イーロン・マスク氏が宇宙企業スペースＸの衛星インターネット通信サービス「スターリンク」を無償提供。米国が供与した高機動ロケット砲システム（ＨＩＭＡＲＳ）の精密攻撃を可能にしている。このほか、民間企業の衛星画像で、ロシア軍の展開や各地の被害状況が明らかになっている。　【時事通信社】 〔写真説明〕米実業家イーロン・マスク氏＝２０２０年９月、ベルリン近郊（ＡＦＰ時事）