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現場慰霊碑めぐり賛否=「設置せず」市長決断―奈良・安倍元首相銃撃


 安倍晋三元首相が銃撃され死亡した奈良市の近鉄大和西大寺駅前の現場について、仲川げん市長は4日、当初の計画通り車道にすると発表した。市は事件を受け慰霊碑などの設置を検討してきたが、反対意見も多く寄せられていた。安倍氏の国葬に際しては国民世論が真っ二つに割れたが、現場整備をめぐっても賛否が分かれる形となり、最終的に市長が設置見送りを決断した。  現場は東西に走る県道と南北に走る市道の交差点にあり、交通規制のためガードレールで囲まれている。市が進める駅周辺再開発事業に伴い、今年度末までに車道として整備される予定だった。  事件発生後、現場近くには一時献花台が置かれ、約10万人が訪れたとされる。仲川市長は発生翌週の7月14日の記者会見で、「(現場に)来られた人が、向き合う対象が何かあった方がいい」と話し、事件を伝える構造物の設置を検討する考えを示していた。  市によるとこれに対し、8月2日時点で賛成10件、反対13件の意見が寄せられた。国葬後の9月29日時点では、賛成30件に対し、反対は64件に上った。「事件を思い出したくない」「税金で造るのはおかしい」などが主な反対理由だったという。  こうした状況などから、市長の姿勢も変化。同28日には報道陣に、「事件当時とその後で世論は変化している。何が正解か100点満点の答えがなく、悩んでいる」と明かした。  市は、(1)車道に囲まれた緑地帯にする(2)歩道にして慰霊碑などを設置する(3)車道にする―の3案を検討し、9月以降、有識者や地元住民ら計42人に意見を聴いた。その結果、渋滞緩和や歩行者の安全確保などを重視し、慰霊碑などの構造物は置かず当初計画通り車道として整備することを決めた。  現場は来春ごろまでに車道となる予定だが、公表された整備案では、周辺に花壇を設置する計画が新たに盛り込まれた。仲川市長は公表後の記者会見で、「事件を記憶する存在があるといえばあるし、ないといえばない。両面から受け止められる形を模索した」と説明した。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕記者会見する奈良市の仲川げん市長=4日午後、奈良市役所 〔写真説明〕安倍晋三元首相が撃たれた近鉄大和西大寺駅前の現場=7月8日、奈良市
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