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北朝鮮、中ロと連携鮮明=国連会合に合わせ米韓演習非難


 【ソウル時事】北朝鮮は6日、相次ぐミサイル発射が米空母を含む米韓合同軍事演習への対抗措置であることを明確にした。北朝鮮のミサイル発射を受けて開かれた国連安全保障理事会の討議と同じ時間帯に声明を発表し、短距離弾道ミサイル2発も発射。北朝鮮が挑発行為の理由をはっきりと表明するのは珍しく、米国の軍事演習を非難して北朝鮮の肩を持つ中国、ロシアに歩調を合わせた形だ。  朝鮮中央通信を通じて声明が伝えられたのは午前4時40分(日本時間同)ごろ。ミサイル発射の国連安保理上程を「強く糾弾」し、米空母の朝鮮半島近海への再展開をけん制した。同時刻、安保理は討議中で、中ロが、ミサイル発射は「米国主導の軍事活動の結果であることは明らか」などと北朝鮮の主張と同様の理由で米国を批判した。  このところ北朝鮮の中ロへの接近は顕著で、金正恩朝鮮労働党総書記は中国の建国記念日である1日、習近平国家主席への祝電で、台湾問題などを念頭に「統一を実現するための中国の闘いを支援する」と強調。4日には北朝鮮外務省が、ロシアによるウクライナ東・南部併合への支持を表明した。中ロの反対で国連安保理の追加制裁決議が実現しないことを見越し、ミサイル発射を続けているのは明らかだ。  緊張の高まりは日米韓の結束も強化させ、2国間では関係が悪化している日韓も6日、首脳が電話会談。正恩氏は9月の演説で「朝鮮半島を取り巻く勢力構図が明白になっている」との認識を示している。  正恩氏は「敵の策動で緊張が激化した情勢は、むしろ軍事力を飛躍させる環境、自衛力強化の大義名分を与えてくれる」と主張。最近の動きは、米韓演習を口実にした核実験に向けた「段階的シナリオ」(韓国大統領府関係者)とも受け取れる。  一方で、習主席は北朝鮮の核実験に厳しい考えを持っていると言われ、正恩氏と習主席が初めて会談した2018年以降、北朝鮮は核実験を控えている。中国は経済的にも北朝鮮に不可欠の存在。「米国と中ロが激しく対立する状況は北朝鮮にとり心地よいはずだ。現在の環境を壊しかねない核実験を今やるべきか慎重に考えているのではないか」(外交筋)という見方もある。 【時事通信社】 〔写真説明〕北朝鮮の金正恩総書記(朝鮮中央通信が9月6日配信、平壌)(AFP時事)
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