出口閉鎖、付近に遺体多数＝サッカー場暴動、死者１３１人に―インドネシア

　【ジャカルタ時事】インドネシア東ジャワ州マランのサッカー・スタジアムで多数の犠牲者が出た暴動で、全部で１４カ所ある出口ゲートの多くが閉鎖され、観客が脱出できなかったことが５日までに、生存者の証言で分かった。付近には、警察の催涙弾を避けようと詰め掛けた観客の遺体が多数あったという。 　この暴動による死者は同日までに６人増え、１３１人となった。 　同国紙テンポによると、友人とスタジアムの外にいたエコさん（２９）は、催涙弾を発射したとみられる大きな音がした後、閉鎖されている１０番ゲートから脱出しようとする観客の悲鳴や鉄の扉をたたく音を聞いた。観客は突破に成功したが、脱出して間もなく気を失った人もいた。 　エコさんは脱出を手伝っているさなか、親族が１３番ゲート近くで観戦していることを思い出した。急いで駆け付けたが、やはり閉鎖されており、内側から助けを求める観客の声が響いていた。開けようと試みたものの失敗。開いていたメインゲートから入場し、１３番ゲートにたどり着くと、既に女性や子どもを中心に多くの観客が息絶えていたという。　【時事通信社】