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免疫療法の副作用、原因解明=がんの治療効果に期待―米国立衛生研


 米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員のグループは、免疫の力を利用してがんを攻撃する「免疫チェックポイント阻害薬」による治療の際、腫瘍が急激に大きくなる副作用が起こるのは、がんの増殖を助ける「制御性T細胞」の働きが原因だったと発表した。論文は、2日までに米医学誌キャンサー・イムノロジー・リサーチの電子版に掲載された。  小林氏によると、免疫チェックポイント阻害薬は、長期的に治療効果を得られる患者がいる一方、がんが急激に大きくなってしまう患者も2割前後いた。副作用の起きやすい患者を事前に判別し、治療効果を高められる可能性もあるという。  グループは、マウスの腫瘍内部でがんを攻撃する免疫細胞を減らし、制御性T細胞を活性化させた。そこに免疫チェックポイント阻害薬を投与したところ、結腸がんで約2週間、頭頸部がんでは約4週間で、ほぼ2倍の大きさまでがんが拡大したという。  免疫細胞の量を調整する際には、人体に無害な近赤外光の照射により、狙った細胞だけを破壊できる「光免疫療法」の手法を用いた。この技術は小林氏が開発し、2020年から頭頸部がん患者の治療に使われている。小林氏は「光免疫療法で制御性T細胞だけを減らせば、より安全で高い治療効果が期待できる」と話している。 (了)【時事通信社】
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