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東京芸大院生のびょうぶに160万円=日本画技法で現代アート―米競売


 【ニューヨーク時事】米ニューヨークで20日行われた大手競売商クリスティーズのオークションで、日本画の技法を用いて街の一部を現代アートとして描いた東京芸大大学院生、高橋健太さん(26)制作のびょうぶが、1万1340ドル(約160万円、手数料込み)で落札された。同社の担当者は「クリスティーズがニューヨークで現役の学生の作品を競売にかけた例は、聞いたことがない」としている。  びょうぶは昨年に制作されたものだが、日本画技法と現代アートの融合が評価され、骨董(こっとう)品を中心とした日韓芸術品の競売に出された。日本画で伝統的に使われる鉱石などを粉状にした「岩絵の具」のほか、接着剤として天然のにかわを用い、銀箔(ぎんぱく)が貼られたびょうぶに、単なる落書きではないストリートアートで街の一コマを表現した。  愛知県みよし市で育った高橋さんは、県立高校の美術科で日本画の教師に3年間師事し、東京芸大で技に磨きを掛けた。「アートは、歴史における今を未来に向けて表現する役割がある。街はその時代を表す上で象徴的だ」と説明。日本画の画材による創作は手間がかかるが「画材を捨てず、自分の好きな現代アートの表現を追求したい」と力強く語った。 【時事通信社】
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