国連総長「一つになって行動を」＝一般討論演説始まる

　【ニューヨーク時事】国連加盟国（１９３カ国）の首脳らが内外の重要課題について意思表明する国連総会の一般討論演説が２０日、始まった。グテレス事務総長は冒頭、ロシアのウクライナ侵攻などにより「世界は危機的状況にあり、まひしている」と強調。その上で「（世界が）一つになって行動することが、もろいながらも希望の芽を育むことになる」と述べ、国際協調を呼び掛けた。 　グテレス氏はウクライナ侵攻を「大規模な人権侵害だ」と改めて批判した。ウクライナ北東部ハリコフ州イジュムで民間人とみられる多数の遺体が見つかったという最新の報告については「極度に心をかき乱すものだ」と語った。 　一方で、ウクライナ以外でも「紛争や人道危機は広がっている」と指摘。アフガニスタンやコンゴ（旧ザイール）、エチオピア、ミャンマーなど多くの国で人々が苦しんでいると窮状を訴えた。 　また、各国政府や多国間機関に対し、気候変動対策を「最優先事項にしなくてはならない」と要請。石油・石炭など化石燃料を扱う企業に課税し、増収分を気候変動の被害に遭った人々の支援に回すよう求めた。　【時事通信社】 〔写真説明〕２０日、ニューヨークで行われた国連総会で、演説するグテレス国連事務総長（ＡＦＰ時事）