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繰り返された悲劇=安全確認徹底されず―バス園児死亡から1週間・静岡


 静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で河本千奈ちゃん(3)が通園バスに5時間余り取り残されて死亡した事件は、12日で発生から1週間を迎えた。これまでの園の説明で、バスからの降車や出欠の確認といった基本的なチェックが行われていなかったことが判明。昨年7月には福岡県で同様の事件が起き、国から安全管理の徹底が呼び掛けられていたが、再び幼い命が失われた。  園や静岡県警などによると、千奈ちゃんは5日午前8時40分すぎ、自宅前からバスに乗車し、5分ほどで園に到着。午後2時10分ごろに車内で意識不明となっているところを発見された。死因は熱射病だった。気象庁によると、この日の牧之原市内の最高気温は30.5度。バスは屋根のない屋外に駐車されていた。車内からは空の水筒が見つかっており、千奈ちゃんは上着を脱いでいたという。  「いつも運転していなかったので不慣れだった」。事件当日は担当運転手が休んだため、急きょバスを運転した増田立義理事長(73)は7日の記者会見でこう説明した。派遣職員の70代女性も同乗していたが、乗っていた園児6人の降車確認はお互い相手に任せていた。園の登園管理アプリ上では千奈ちゃんが登園したことになっていたがクラス担任らは確認しておらず、「連絡なく休む園児もいたため、お休みかなと考えてしまった」などと話しているという。  昨年7月には、福岡県中間市の保育園で当時5歳の園児が車内に取り残され熱中症で死亡。国は子どもの人数確認でダブルチェックを徹底することなどを通知した。川崎幼稚園では朝礼で職員に注意を呼び掛けるなどしていたというが、マニュアル化はされていなかった。  孫が同園に通う女性は「こんなことは絶対に起きてはいけない。なぜ車内を確認しなかったのか」と憤る。女性によると、7日に園が開いた保護者向けの説明会では、千奈ちゃんの父親が発見時の状況などを説明し、他の保護者がショックを受ける場面もあったという。  県警の捜査幹部は「管理体制に不備があった」と話しており、業務上過失致死容疑で同園などを家宅捜索。県と市も特別指導監査を実施するなど、経緯を調べている。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕園児が死亡したバスが止まっていた駐車場に設置され、花束や飲み物が供えられた献花台=9日午前、静岡県牧之原市 〔写真説明〕園児が通園バス内に取り残されて死亡した事件を受け、記者会見した認定こども園「川崎幼稚園」の増田立義理事長(左)と杉本智子副園長=7日午後、静岡県牧之原市
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