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誕生16日前、戦死した父=「83年たち初めて会えた」―追悼式遺族代表の大月さん


 全国戦没者追悼式で遺族代表として追悼の辞を述べる大月健一さん(83)=岡山県高梁市=は、父親が戦死した16日後に生まれた。大月さんは「戦争のない世の中にしたい。一人でも私と同じような経験をする人が出ないでほしい」と平和の大切さを訴える。  父克巳さんは、母君子さんが大月さんを身ごもっていた1938年7月に出征。「男の子が生まれたら『健一』と名付けてほしい」。そう言い残して戦地に向かい、同年11月11日に亡くなった。  終戦を迎えたのは大月さんが小学1年の頃。父親がどういうものか分からず、戦死の実感もなかった。母は農業を営んでいたが家計は苦しく、学費の相談をするのがつらかったという。  中学生になると、「相談できる父親が欲しい」と寂しさを募らせ、泣き付いたことも。それでも母は大月さんの前で一度も泣き言を口に出さなかったといい、「今思えば、本当につらかったのは母だっただろう」と明かす。  克巳さんが亡くなった中国の河北省に「一度行ってみたい」という大月さん。訪れた際には「目をつむって『おやじ来たぞ』と言いたい」。  遺族代表に決まり、「83年がたち、初めて父に会えた感じがした」という。亡き父と反戦への思いを込め、追悼の辞を読み上げる。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕父克巳さんの遺影を手に、取材に応じる大月健一さん=12日、岡山市 〔写真説明〕結婚した当時の大月健一さんの母君子さん(右)と父克巳さんの写真
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