「９９年、見事に生き抜いた」＝瀬戸内寂聴さんお別れの会―東京

　昨年１１月に９９歳で死去した作家、僧侶の瀬戸内寂聴さんのお別れの会が２６日、東京都内のホテルで開かれた。故人が好んだ黄色のバラやコチョウランで彩られた祭壇には、篠山紀信さん撮影の笑顔の写真が飾られ、各界の著名人ら約２９０人が参列した。
　作家の澤地久枝さんは「サービス精神旺盛で、何が必要かをよく分かっていて、それを実行した人。そんな９９年の人生は大変だったと思うが、見事に生き抜かれた」と語った。作家の平野啓一郎さんは「瀬戸内さんという類いまれなる個性の人がいなくなってしまったことは、寂しい限り」と惜しんだ。
　他に作家の島田雅彦さん、歌手の加藤登紀子さんらが出席し、歌舞伎俳優の市川海老蔵さん、歌手の美輪明宏さんらのビデオメッセージも流された。最後は瀬戸内さんの故郷、徳島の有志が阿波おどりを祭壇前で披露し、明るい雰囲気で会を締めくくった。　（了）
【時事通信社】
〔写真説明〕瀬戸内寂聴さんの「お別れの会」で祭壇に花を手向ける参列者ら＝２６日午後、東京都千代田区（代表撮影）
〔写真説明〕瀬戸内寂聴さんのお別れの会で故人との思い出を語る澤地久枝さん＝２６日午後、東京都千代田区（代表撮影）
〔写真説明〕瀬戸内寂聴さんのお別れの会で故人をしのぶ平野啓一郎さん＝２６日午後、東京都千代田区（代表撮影）
〔写真説明〕瀬戸内寂聴さんのお別れの会は阿波おどりで締めくくられた＝２６日午後、東京都千代田区（代表撮影）