１日で９００万円出金も＝誤送金で男送検、自宅捜索―山口

　山口県阿武町が新型コロナウイルス対策関連の給付金４６３０万円を誤送金した問題で、誤りと知りながら４００万円を別口座に振り替え不法な利益を得たとして逮捕された田口翔容疑者（２４）が、１日で９００万円を超える出金をしていたことが２０日、代理人弁護士への取材で分かった。 　県警は同日、電子計算機使用詐欺容疑で田口容疑者を送検。阿武町内の田口容疑者の自宅を家宅捜索した。　 　代理人弁護士によると、田口容疑者は町から誤送金があった４月８日から、３４回にわたって出金を繰り返し、１９日までに全額を別の口座に移した。１日当たりの出金額は約６７万～約９２３万円だった。 　田口容疑者が町職員に「お金はすでに動かした。もう戻せない」と伝えたのは２１日。これを受けて町は関係先の銀行を調査し、田口容疑者が金を振り替えた先である２行の口座の仮差し押さえを申し立てたという。 　県警によると、田口容疑者は容疑を認め、「オンラインカジノで使った」と供述している。（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕送検のため山口県警山口南署を出る田口翔容疑者を乗せた車＝２０日午前、山口市