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通信手段、携帯に変更申請=航路の大半「圏外」―3日前の検査時・観光船事故


 北海道・知床半島沖で起きた観光船「KAZU I(カズワン)」の遭難事故で、運航会社側が事故3日前に国の定期検査を受けた際、携帯電話を通信手段として申請していたことが30日、国土交通省への取材で分かった。事故が起きた知床半島付近は「圏外」のエリアも多いが、実際につながるかどうかは確認していなかったという。  同省によると、検査を代行している「日本小型船舶検査機構」が20日、船舶安全法に基づく年1回の中間検査を実施。この際、運航会社「知床遊覧船」(北海道斜里町)の豊田徳幸船長(54)が、陸上との通信手段を衛星電話から携帯電話に変更すると申請した。  機構がカズワンの航路で携帯がつながるかどうか尋ねると、船長は「つながる」と答えた。機構は以前、漁協関係者から周辺海域で携帯がつながるとの情報を得ていたとして、その場で変更を認めたという。  船舶安全法は20トン未満の小型船舶について、通信手段として携帯電話の使用も可能としている。ただ、豊田船長が申請した携帯電話会社の公式サイトによると、知床岬に至る航路の大半が電波の届かない通信エリア外となっている。  知床遊覧船の桂田精一社長(58)は、事務所の無線アンテナが破損していたため、カズワンと直接交信できなかったと説明。衛星電話も故障しており、積んでいなかったとみられる。  国交省幹部は30日、斜里町で記者団の取材に応じ、カズワンの検査について、乗客の家族から「客観的に調べても良かったのではないか」などと指摘を受けたと明らかにした。同省は事故を受けて設置した有識者委員会で、小型船の設備要件の強化などを検討するとしている。 (了)【時事通信社】
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